無人古本屋プロジェクト
「美波町門前町再生交流オフィス」 は桜町通りで地域づくりを行う人たちのために開かれた施設です。
当初は「日和佐 発心の会」の活動拠点としてしか使われていない感じだったので、桜町通りに面した建物の土間空間を、少しでも地域住民や観光客に対して開かれた場所にしたいと思い、入り口の土間空間を古本屋にするプロジェクトを開始しました。
まずは看板と垂木で下地を作り、その下地に長物の廃材を金物で固定し、地域の人たちから頂いた廃材が標本のように展示されている印象の本棚を作りました。
ちなみに本は地域の関係者たちが読み終えたものいただいて設置しました。
本の購入方法は、東京にある無人本屋「BOOK ROUND」のやり方を参考にしました。
本の値段は500円・1000円の2種類で、本を買いたい人は本に貼ってある値札を見て、その値段に対応したガチャガチャにお金を入れてます。ガチャガチャからは袋の入ったカプセルが出てくるので、その袋に本を入れて購入完了という仕組みです。
ちなみに「ガチャガチャ置き」はいらなくなった縁台2つを組み合わせて制作しました。
近年、桜町通りでは移住者による空き家を活用したお店が数多くでき、観光客が立ち寄るきっかけが生まれました。
しかし、桜町通りにあるお店の多くは飲食店であり、目的の飲食店に行って美波町を後にするという観光客も多いです。そのため、これからはそれぞれの店舗をより密接に結びつけて、人の動き活性化していく必要があります。 無人本屋プロジェクトを通じて、観光客や地域住民に開かれ、飲食店でご飯を食べ終わった人が、古本屋で寛いだり、コーヒーショップや公園で本を読んだりといった膨らみを持った活動が生まれていけばと考えています。